否定的な感情に左右されない方法
釈迦の言葉で
「聡明で 知恵のない人は 病人である」とある。
知識があり、判断力、記憶力などに優れても
自分の身を守る知恵を持ち合わせなかったら、
その人は病気になってしまうだろう といっている。
自分の身を守る知恵とは
人に侮辱されたとき、
それに対して 自分の心の中に反射的に生じた否定的情念を、
いかにすみやかに、
そして完全に消し去るかという
その工夫、知恵の使い方にある。
誰かがあなたにむかって
「おい、お前はバカだな」といったとする。
あなたは、はて、私はほんとうにバカなのかな、
としばらく考えてみる。
そして、いや自分はそれほどのバカではないと思ったら
「いや、私はそれほどのバカじゃない」といえばいい
または、よく考えて、 自分はバカだなと思ったら、
「はい、たしかに私はバカですね」といえばよい。
この時「お前はバカだな」といわれ、
間髪いれず、
「なにを!」と反射的に応じる、
そこに問題が生じる。
ここに一つの秘訣が示されている。
それは「間(ま)をおくこと」
言葉による刺激を受けたら
一寸間をおいて考えてみる こと。
これで否定的情念の発生は、
かなり防ぐことができるという。
勿論、この間をおくことだけでは、
それの完全除去には不十分であるが、
世の一般の人から比べると、
格段の差で
自分の心をコントロールできるようになる。

